爪 ・ 撥

爪 ・ 撥 Claw 


の材質は硬ければ固い音が鳴り、軟らかい材質であれば柔らかい音が鳴る。同じ大きさの爪でも、重い、軽いなど密度(質量)によっても音質に違いが生じる。
爪の先端部分が尖っているものと、あまり尖っていないものとでも、音質は変わる。また、爪先の形状によっても音質は違ってくる。細いと甲高い音になり、太いと幅広い音になる。
音質は爪の違いだけでなく、弾く場所・弾く時のバチの角度・爪のあて方等、複合的条件で音質は変わる。同じ爪でも、うまに近い場所を弾けば固く、棹に近い場所を弾けば柔らかいといったように、さらに音質は異なってくる。
古典では絃の音をしっかりと出すため、爪(黒水牛か象牙の大きめの爪)は固く、音が大きく出るものが好まれている。民謡の場合は「掛け弾き」や「早弾き」があるので、中くらいのサイズの爪よりもやや小ぶりのものを使う人が多い。


爪の材質
黒水牛角(牛の角黒、染色黒水牛、黒水牛)
白水牛角
純白(白い部分単色)
斑(ブチ、黒や赤や紅などの色の混入材)
ほぼ斑(最早最下級品)
鯨の歯や牙
象牙
山羊の角
カバの牙
セイウチやトドなどの牙
プラスチックなどの樹脂
軽い爪:軽い音が出て、早弾き向き
重い爪:重厚な音が出て、古典向き
象牙:硬く重いので、大きな音

デイゴの花