年中行事

年中行事 Annual Events


● 旧暦1月

1日 ── 旧正月(ソーグヮチ)
一家の主人または長男が仏壇のある家や親戚(特にお年寄りのいる家)に挨拶周りを行う。
新暦の1月1日の正月を祝うのが主流だが、現在でも旧暦の1月1日になると、昆布まきや中身汁の具材などの正月料理の食材がひっそり並ぶ。
3日 ── 初起こし(ハチウクシ)
新年の仕事初めの儀式を指す。一年の無事や安全、豊作を祈願する。この日は本格的な仕事をしないとよく言われる。
4日 ── 火の神迎え(ヒヌカンウンケー)
旧暦の12月24日に昇天した火の神(ヒヌカン)を家の守り神として迎える儀式。線香とお供え物を添えてヒヌカンにウートートー(祈り)する。

※ウンケーとは「迎える」という意味である。
7日 ── 七日節句(ナンカヌシク)
七草粥を仏壇やヒヌカンに備えて無病息災を祈願する。七草は高菜やダイコンの葉、フ―チバ―(よもぎ)などの野草を使い、雑炊のようにして食べる。
吉日 ── 生年祝い(トゥシビー)
自分の生まれた干支の年を沖縄では厄年としており、ヒヌカンやご先祖に健康祈願をする。高齢になるほど盛大に祝う傾向がある。
16日 ── 十六日祭(ジュールクニチ)
この日はあの世(グソー)のお正月と言われており、親戚で集まって祖先や家族や身内で亡くなった方の仏壇にお供え物をして供養する。供養した後は、親戚同士で仏壇のお供え物を食べたり団らんをする。
20日 ── 二十日正月(ハチカソーグヮチ)
正月行事を締めくくる最終日にあたり、正月の飾りを片づけたり、仏壇やヒヌカンに簡単なお供え物をして正月を終える。

別名「終わり正月(ウワイソーグヮチ)」とも呼ばれている。

● 旧暦2月

1日 ── 屋敷の御願(ヤシチヌウグヮン)
2月1日から10日の間に行われ、家内安全をお祈りする。一年に2月、8月、12月(御願解きの前)の3回行われる。
吉日 ── 彼岸
祖先供養の行事だが、墓参りに行かずに、仏壇にご馳走を備えて祖先を供養する。ご馳走は主に三枚肉、かまぼこ、あげ豆腐、昆布の煮付け、ごぼう、魚のてんぷらをいただく。
15日 ── 二月ウマチー(二ングヮチウマチー)
ウマチーとはお祭りという意味で、麦の初穂を仏壇に供えて今後の豊作祈願を行う行事である。

● 旧暦3月

3日 ── 浜下り(ハマウリ)
この日は女性が海で身を清めて健康を祈願する日と言われているが、現在はこの日が海開きに当たる。
15日 ── 三月ウマチー(サングヮチウマチー)
麦の収穫を祝うお祭りで、麦の穂を仏壇に供えて他の農作物の収穫を祝い感謝する行事である。
吉日 ── 清明際(シーミー)
シーミーは沖縄の年中行事では欠かせない大事な行事である。祖先供養の行事で祖先のお墓に家族、親戚が集まり、各家庭で持ち合わせたお供え物をお墓の前に供えて、供養後にいただく。
このシーミーは中国から由来していると言われている。

● 旧暦4月

14〜15日 ── 畦払い(アブシバレー)
害虫を駆除するための行事で畦の草を刈り虫払いを行う。

● 旧暦5月

4日 ── 四日の日(ユッカヌヒー)
四日の日は豊漁と海の安全を祈願して各地でハーリーが行われる。ハーリーとは沖縄伝統の漁船「サバ二」に大人11人が乗り、他の漁船とスピードを競いあう競争を言う。最近は漁村だけでなく企業もハーリーに参加している。
5日 ── 五月五日(グングヮチグニチ)
五月五日に菖蒲の葉をあまがしと一緒に仏壇や火の神にお供えし、菖蒲の葉をスプーン代わりにしてあまがしを食べると邪気を払うと言われている。
15日 ── 五月ウマチー(グングヮチウマチー)
稲の初穂を仏壇に供えて今後の豊作祈願を行うお祭りである。地域によって名称が異なり、稲穂祭、シチマ、三穂祭とも言われている。

● 旧暦6月

15日 ── 六月ウマチー(ルクグァチウマチー)
稲の収穫を祝うお祭り。豊作に感謝してこれからの繁栄を祈願する。
25日 ── 六月カシチー(ルクグァチカシチ―)
カシチ―とは強飯(堅いご飯)のことを言います。取れたての稲からできた新米を強飯にして仏壇や火の神にお供えする。
吉日 ── プーリィ
八重山諸島で行われる豊年祭で国の選定無形民族文化財にも選ばれている。この豊年祭は今年の収穫をクロマタやアカマタと呼ばれる神と一緒に感謝し、来年の収穫を祈願する行事である。

● 旧暦7月

7日 ── 七夕
沖縄の場合、七夕は墓掃除をしてお盆が近いことを報告する日を言う。
13日 ── 旧盆(迎え日 / ウンケー)
ウンケーは祖先や亡くなった家族、身内など親交があった人をお迎えする日である。仏壇には花や果物、ウンケージューシーと呼ばれる炊き込みご飯をお供えする。夕方からは玄関に線香をたいて、提灯に灯りをつけてお迎えする。
14日 ── 旧盆(中の日 / ナカヌヒ―)
旧盆の中日は、仏壇にあの世から祖先や亡くなった家族が来ているので、朝昼晩の三食をお供えする。
15日 ── 旧盆(送り日 / ウ―クイ)
この日は親戚一同がウンケーで迎えた方々をあの世へ見送る日です。ウ―クイの時は玄関で人数分の線香を供えてウチカビと呼ばれるあの世の紙幣を焚き、祖先や亡くなった家族を見送る。
吉日 ── シヌグ / 海神祭(ウンジャミ)
シヌグは男性が中心となり、ウンジャミは女性が中心となり海の神様に五穀豊穣を祈願するお祭りである。

● 旧暦8月

8日 ── 米寿(ト―カチ)
米寿は数え年が88歳の方をお祝いすることである。ト―カチという名前は、沖縄ではこんもり盛った米の山に「斗かき」という竹を斜めに切った竹筒を挿し、祝いに来てくれた客に土産として渡したことに由来する。
10日 ── 屋敷の御願(ヤシチヌウグヮン)
屋敷の神へのお礼と家族の繁栄と安全を祈願する。ゲーンと呼ばれるススキの葉に桑の葉で結んだ魔除けを駐車場や門、家の四隅において屋敷の御願を行う。
15日 ── 十五夜(ジュークヤ)
この日はフチャギと呼ばれる小豆をまぶした餅を仏前に備えて上半期の家族の健康、安全、仕事の成功の感謝を仏壇や火の神に捧げる。
吉日 ── 彼岸
祖先供養の行事だが墓参りは行かずに、仏壇にご馳走を備えて祖先を供養する。旧暦2月の彼岸と同様ご馳走は三枚肉、かまぼこ、あげ豆腐、昆布の煮付け、ごぼう、魚のてんぷらをいただく。8月の彼岸は屋敷の御願で自宅を清めてから行う。

● 旧暦9月

7日 ── カジマヤー
カジマヤ―とは風車のことで、数え年97歳の方をお祝いすることである。祝いの時には風車を飾り、車で近所をパレードする。カジマヤ―と呼ばれるのは、この年齢になると人は子供のように純粋になり童心に帰ると言われているからである。
9日 ── 菊酒(チクザキ)
この日は重陽の節句と呼ばれて健康祈願を行う。重陽とは陽の数字が重なることを表し、奇数であり陽の数でもある九が連続で重なると長久に繁栄するという意味がある。菊酒は菊の葉を三枚浮かべて仏壇や火の神にお供えし、家の繁栄と安全の御願をお祈りする。

● 旧暦10月

1日 ── 竈廻り(カママーイ)
カママーイは火事を防ぐために、村長や町長が各家の火元を見て周り火の用心を呼びかける日である。

● 旧暦11月

19日 ── 冬至(トゥンジー)
冬至は最も夜が長い日で、夕食に炊き込みご飯(ジューシー)を作り仏壇や火の神に冬の訪れを伝えお供えする。

● 旧暦12月

8日 ── 鬼餅(ム―チー)
ム―チーは魔除けに効果のある月桃(カーサ)やビロウ(クバ)で包んで蒸した餅を言い、食べると厄払いや、悪霊払いの効果がある。また仏壇や火の神にも供えて健康祈願も行う。
24日 ── 御願解き(ウガンブトゥチ)
この日は身近な神様である火の神が天に帰り、天の神に一年間の出来事を報告する日とされている。家を清めて焼香をあげて、この一年の幸せだった出来事には感謝し、災害や不幸な出来事には解消するように願い、火の神が天の神に良い報告をしてもらうように祈る。
30日 ── 年の夜(トゥシヌユル―)
年の夜は大晦日の事を言う。正月の準備を済ませたら家族や親戚とソーキ汁や三枚肉を食べて過ごす。